リビングのチェスト選びで大切なこと
「リビングに、こまごましたものをしまえる棚がほしい」というときは、いろいろと融通が利くチェストが便利です。チェストを選ぶときは、もちろん丈夫で長く使えるものがベストですが、その他にも様々なチェックポイントがあります。
まずはチェストの構造に注目
チェストの構造は、大きく「総無垢構造」と「フラッシュ構造」とに分かれます。総無垢構造とは無垢材でつくられた商品のこと。無垢材ならではのぬくもりや、使用を重ねるうちに生まれる味わいを楽しめるほか、表面に傷が付いてしまっても削ればきれいに戻るのがメリットです。ただし、無垢材に反りが出るほか、チェストが重くて動かしにくい、比較的高価であるといったデメリットもあります。
フラッシュ構造とは、はじめに枠をつくり、枠にベニア板やプリント化粧合板などを貼り付けた商品のこと。比較的軽量なので持ち運びやすく、価格も手頃。通常、市販されているチェストのほとんどはフラッシュ構造になります。
同じフラッシュ構造でも、ツキ板を使用したチェストとプリント合板を使用したチェストでは、仕上がりが違います。ツキ板とは、木を薄くスライスしたものを圧着した板で、見た目は無垢材のような雰囲気があり、撫でると木の導管の凸凹を感じます。プリント合板は、印刷した紙を貼り付けた板。遠くからは木に見えても、近くで見るとツルツルしており、セロハンテープなどを剥がすとプリントも一緒に剥がれるのがこのタイプです。
チェストの引き出し部分もチェック
チェストは、商品によって引き出しの構造に様々な違いがあります。引き出しの箱部分と前板の接着部分を側面から見てみると、違いがよく分かります。前板と箱部分との角が互いに組み合わさった「ロッキング組み」は、枠を組み合わせていない構造に比べて高い強度があります。また、引き出しの箱部分の一部がそのまま前板となっている構造よりも、箱としての引き出しがあり、その前部分に板を貼り付けている「箱組み」という構造のほうが強度に優れています。
引き出しのレールについては、いちばん奥の部分まで引き出せる「フルオープンレール」と、途中までしか引き出せないタイプのレールがあります。レールに関しては、引き出す際のスペースや感触の問題はありますが、中身の出し入れはどちらを選んでも大差はありません。
リビングのインテリアに調和するチェストを
このように、チェストには様々な構造・仕様があります。チェストを選ぶ際には、リビングにある他のインテリアや置き場所のスペースを考慮し、用途や予算に合わせて選べるといいですね。質感や構造も確かめ、ぜひ納得のできるものを購入してください。 |